Excelデータ比較の完全ガイド|VLOOKUPからAI照合まで徹底比較
Excelでのデータ比較・突合を徹底解説。VLOOKUP、XLOOKUP、INDEX+MATCH、Power Query、AI照合ツールを比較。表記揺れ問題の解決策と、経理担当者のための効率化テクニック。
「月末の突き合わせ作業、あと何行あるんだろう……」
左のモニターに請求書PDF、右のモニターにExcelの管理表。=VLOOKUP(A2, [Book1]Sheet1!$A:$B, 2, 0) と入力し、エンターキーを押す瞬間の祈るような気持ち。
そして無情にも表示される #N/A の文字。
「あれ?金額は合ってるのになんで?あ、会社名に半角スペースが入ってる……!」
経理担当者なら誰もが経験するこの**「VLOOKUP疲れ」**。この記事では、Excelでのデータ比較(突合)の限界から、最新AI技術による効率化まで徹底的に解説します。
Excelデータ比較の「3大ストレス」
1. 「#N/A」エラーの調査で日が暮れる
VLOOKUPなどの関数は「完全一致」が原則です。つまり、以下のような人間なら同じとわかる違いも、Excelは「違う」と判断します。
| パターン | 例1 | 例2 | Excelの判定 | 対処法 |
|---|---|---|---|---|
| 表記揺れ | 株式会社ABC | (株)ABC | ❌ 不一致 | マスタ統一 |
| 全角半角 | ABC商事 | ABC商事 | ❌ 不一致 | クレンジング |
| スペース | 山田 太郎 | 山田太郎 | ❌ 不一致 | SUBSTITUTE |
| 表示形式 | ¥1,000 | 1000 | ❌ 不一致 | VALUE関数 |
| 略称 | トヨタ自動車 | トヨタ | ❌ 不一致 | 名寄せマスタ |
| 日付形式 | 2026/01/23 | 2026-01-23 | ❌ 不一致 | 形式統一 |
エラーが出るたびに「元のデータがおかしいのか?」「数式が間違っているのか?」を調査・修正する作業。これが残業の元凶です。
2. データが増えるたびに「メンテナンス」が必要
| 問題 | 詳細 | 影響 | 対策 |
|---|---|---|---|
| 列追加 | VLOOKUPの列番号がズレた | 全数式の修正が必要 | XLOOKUP移行 |
| 行追加 | 参照範囲を広げ忘れた | 一部データが検索されない | テーブル化 |
| シート名変更 | 数式が壊れた | ファイル全体がエラーに | 命名規則 |
| ファイル名変更 | リンクが切れた | 関連ファイルすべて確認が必要 | 相対パス |
| フォーマット変更 | 新しい列への対応 | 数式の書き換え | 柔軟な設計 |
属人化リスク:複雑怪奇なマクロを組んだ担当者が退職すると、誰もメンテナンスできなくなる。
3. 「結局、目視」の恐怖
関数や条件付き書式で頑張っても、最後は不安で「目視チェック」していませんか?
| 症状 | 詳細 | 結果 | 影響度 |
|---|---|---|---|
| 眼精疲労 | モニターを凝視し続ける | 頭痛・肩こり | 高 |
| 集中力低下 | 同じ作業の繰り返し | ミスが増える | 高 |
| 長時間労働 | 残業が常態化 | ワークライフバランス崩壊 | 高 |
| モチベーション低下 | 単純作業に時間を奪われる | 本来の仕事ができない | 中 |
| ストレス | 締め切りのプレッシャー | 離職リスク | 高 |
これでは、ツールを使っている意味がありません。
Excel関数の進化論:VLOOKUP → XLOOKUP → INDEX+MATCH
Level 1:VLOOKUP(伝統の関数)
=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, FALSE)
| メリット | デメリット | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 多くの人が知っている | 検索列が左端でないと使えない | 簡単な検索 |
| 簡単な検索には十分 | 列番号を数字で指定→列挿入でズレる | 少量データ |
| 情報が豊富 | 完全一致しかできない | 固定フォーマット |
実例:請求書番号から金額を検索
=VLOOKUP(A2, 請求データ!A:D, 4, FALSE)
Level 2:XLOOKUP(次世代VLOOKUP)
=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り範囲, 見つからない場合)
| メリット | デメリット | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 検索列が左端でなくてもOK | Excel 2021以降またはM365が必要 | 最新環境 |
| 列番号ではなく範囲で指定 | 完全一致の壁は越えられない | 柔軟な検索 |
| デフォルト値を設定可能 | 古いファイルとの互換性に注意 | エラー処理 |
実例:取引先名から担当者を検索
=XLOOKUP(B2, 取引先!A:A, 取引先!C:C, "未登録")
Level 3:INDEX + MATCH(プロの選択)
=INDEX(戻り範囲, MATCH(検索値, 検索範囲, 0))
| メリット | デメリット | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 行方向・列方向どちらにも対応 | 数式が複雑で理解しにくい | 複雑な検索 |
| VLOOKUPより処理が速い | 完全一致の問題は解決しない | 大量データ |
| 柔軟性が高い | 2つの関数を組み合わせる必要あり | カスタム検索 |
実例:商品コードから単価を検索
=INDEX(C:C, MATCH(A2, B:B, 0))
表記揺れ対策:Excel関数で頑張る方法
方法1:事前にデータをクレンジング
=SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(A1," ","")," ","")
スペースを除去して比較する。しかし、すべての表記揺れパターンに対応するのは不可能。
方法2:あいまい検索(ワイルドカード)
=VLOOKUP("*ABC*", 範囲, 列番号, FALSE)
「ABC」を含む値を検索。ただし、意図しないマッチも発生する。
方法3:名寄せマスタを作成
| 表記パターン | 正式名称 | 登録日 | 備考 |
|---|---|---|---|
| (株)ABC | 株式会社ABC | 2026/01/01 | — |
| ㈱ABC | 株式会社ABC | 2026/01/01 | — |
| カ)エービーシー | 株式会社ABC | 2026/01/05 | 追加 |
これを作成・維持するのは膨大な工数。新しいパターンが出るたびに追加が必要。
方法4:文字列操作関数の組み合わせ
=SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(A1,"株式会社","㈱")," ","")," ","")
複雑な数式になり、メンテナンスが困難に。
Power Queryという選択肢
大量データの突合には、ExcelのPower Queryが有効です。
Power Queryのメリット
| メリット | 詳細 | 効果 |
|---|---|---|
| GUIで操作 | コードを書かなくても突合が可能 | 学習コスト低 |
| 複数ファイル結合 | フォルダ内のExcelを一括読み込み | 効率化 |
| クエリ保存 | 一度作れば次回から再利用 | 時間削減 |
| 多様なソース | Excel、CSV、DB、Web | 柔軟性 |
| 変換履歴 | 処理ステップが記録される | 透明性 |
Power Queryでの突合手順
| ステップ | 内容 | 所要時間 |
|---|---|---|
| 1 | 「データ」→「データの取得」で2つのファイルを読み込み | 2分 |
| 2 | 「ホーム」→「クエリのマージ」を選択 | 1分 |
| 3 | 結合キー(例:取引先名)を選択 | 1分 |
| 4 | 結合の種類を選択(左外部結合など) | 1分 |
| 5 | 不一致データを抽出 | 2分 |
それでも残る課題
Power Queryでも「完全一致」が前提。表記揺れがあると、やはり不一致になります。
比較手法の総まとめ
| 手法 | 習得難度 | 表記揺れ対応 | 大量データ | おすすめ場面 | コスト |
|---|---|---|---|---|---|
| VLOOKUP | ★☆☆ | ❌ | △ | 簡単な突合 | 無料 |
| XLOOKUP | ★☆☆ | ❌ | △ | M365利用者 | 無料 |
| INDEX+MATCH | ★★☆ | ❌ | ○ | 複雑な検索 | 無料 |
| Power Query | ★★☆ | ❌ | ◎ | 大量データの定型処理 | 無料 |
| VBA/マクロ | ★★★ | △ | ◎ | カスタマイズしたい場合 | 無料 |
| AI照合 | ★☆☆ | ◎ | ◎ | 表記揺れが多い場合 | 月額 |
AI照合ツール「Totsugo」という第3の選択肢
なぜAIなら表記揺れを解決できるのか?
| 観点 | 従来の関数・ツール | AI照合ツール | 効果 |
|---|---|---|---|
| 判断基準 | 形(フォーマット) | 意味(コンテキスト) | 精度向上 |
| 表記揺れ | 「別物」と判定 | 「同じ会社」と理解 | エラー減 |
| ルール | 人間が定義 | AIが自動学習 | 工数減 |
| 曖昧さ | 対応不可 | 確率的に判断 | 柔軟性 |
Totsugoの実力:AIの「名寄せ力」
| 請求書データ (PDF) | 社内管理表 (Excel) | AIの判定 | Excelの判定 |
|---|---|---|---|
| (株)ソニー | ソニー株式会社 | ✅ 一致 | ❌ #N/A |
| アマゾン ジャパン | Amazon Japan G.K. | ✅ 一致 | ❌ #N/A |
| 交通費 1,000円 | 旅費交通費 1000 | ✅ 一致 | ❌ #N/A |
| 2026/1/23 | 2026-01-23 | ✅ 一致 | ❌ #N/A |
Excelなら全て #N/A になるケースですが、Totsugoなら設定ゼロで「一致」と判定します。
使い方はシンプル
| ステップ | 内容 | 所要時間 |
|---|---|---|
| 1 | 比較したい2つのファイルをドラッグ&ドロップ | 5秒 |
| 2 | AIが自動で項目を特定してマッチング | 10秒 |
| 3 | ズレている箇所だけが赤く表示 | — |
| 4 | Enterキーを連打して承認 | 1件1秒 |
この「Enter連打」の快感は、一度味わうとExcelには戻れません。
導入効果の試算
月100件のデータ比較を行っている企業の場合:
| 指標 | 導入前 | 導入後 | 削減率 |
|---|---|---|---|
| 比較作業時間 | 10時間/月 | 1時間/月 | 90% |
| エラー調査時間 | 5時間/月 | 0時間/月 | 100% |
| 残業時間 | 8時間/月 | 0時間/月 | 100% |
よくある質問
Q. Excel関数とAI、どちらを使うべき?
A. データの品質と量で判断してください。
| 条件 | 推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| 表記揺れがない | Excel関数 | コストゼロ |
| 100件以下 | Excel関数 | 手軽 |
| 表記揺れが多い | AI照合 | 精度 |
| 100件以上 | AI照合 | 効率 |
| 月末に残業 | AI照合 | QOL |
Q. Power QueryとAI、どちらが良い?
A. Power Queryは表記揺れに対応できません。データがクリーンならPower Query、そうでなければAI照合がおすすめです。
Q. セキュリティは大丈夫?
A. データは暗号化して処理され、処理後は削除されます。
Q. 導入にどのくらい時間がかかる?
A. 即日利用可能です。アカウント作成からファイルのアップロードまで、10分程度で完了します。
Q. 既存のExcelファイルと併用できる?
A. はい。Totsugoは既存のワークフローを置き換えるのではなく、補完するツールです。Excel作業と併用できます。
Q. 無料トライアルはありますか?
A. はい。まずは無料でお試しいただけます。
まとめ:「関数ゼロ」の世界へようこそ
| 従来のExcel突合 | Totsugo導入後 | 効果 |
|---|---|---|
| VLOOKUPを組んで祈る | ドラッグ&ドロップ | 簡単 |
| #N/Aの原因調査 | AIが自動解決 | 時短 |
| 目視で最終確認 | 差異だけ確認 | 精度 |
| 残業して月末締め | 定時で帰宅 | QOL |
「VLOOKUP疲れ」から解放される日が来ました。
まずは無料で、先月の苦労したあのファイルで試してみてください。