「突合せ(突き合わせ)」とは?意味・照合との違い・AI効率化
「突合せ(つきあわせ)」の意味と、照合との違いを解説。VLOOKUPや目視確認の手間を解消し、AIで一瞬で終わらせる最新の方法を紹介。
「これ、突合せ(つきあわせ)しておいて」
上司からそう頼まれたとき、あなたは自信を持って答えられましたか?
聞き慣れない言葉に戸惑い調べに来たあなた。正解です。「突合せ」は経理・事務の現場で最も重要かつ、最も時間を奪う作業だからです。
この記事では、「突合せ」の言葉の意味から、その面倒な作業を劇的に楽にする最新の方法までをプロが解説します。
「突合せ(突合)」とは?
基本的な定義
**突合せ(つきあわせ)**とは、2つの資料やデータを並べて、内容が一致しているかを確認する作業のことです。
突合せ:複数のデータを比較し、整合性を確認すること
読み方
| 読み方 | 使用場面 |
|---|---|
| つきあわせ | 日常会話、一般的 |
| とつごう | 会計・監査・システム用語 |
現場の実務では「つきあわせ」と読むのが一般的ですが、会計用語としては「とつごう」と読むことも多いです。
漢字の成り立ち
- 突:つき出す、ぶつける
- 合:合わせる、一致させる
2つのものを「ぶつけて合わせる」イメージです。
英語での表現
| 日本語 | 英語 | ニュアンス |
|---|---|---|
| 突合せ | Matching | データの照合 |
| 突合せ | Reconciliation | 差異の調整を含む |
| 突合せ | Cross-check | 相互確認 |
突合せの具体的な使用場面
場面1:請求書 vs 納品書
取引先から届いた請求書と、自社で受け取った納品書を比較。
| 確認項目 | 請求書 | 納品書 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 品名 | 商品A | 商品A | ✅ |
| 数量 | 100個 | 100個 | ✅ |
| 単価 | ¥1,000 | — | — |
| 合計 | ¥100,000 | — | 計算確認 |
場面2:帳簿 vs 通帳
会社の帳簿残高と、銀行の通帳残高を比較。
| 項目 | 帳簿 | 通帳 | 差異 |
|---|---|---|---|
| 残高 | ¥1,234,567 | ¥1,234,017 | ¥550 |
→ 差異の原因を調査(例:振込手数料の計上漏れ)
場面3:売上データ vs 入金データ
売上計上した金額と、実際に入金された金額を比較。
| 請求 | 入金 | 判定 |
|---|---|---|
| ¥100,000(A社) | ¥100,000(カ)エーシャ) | ✅(表記揺れ) |
| ¥50,000(B社) | — | ❓(未入金) |
場面4:発注書 vs 請求書
自社の発注内容と、届いた請求書を比較。
| 確認項目 | 発注書 | 請求書 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 単価 | ¥1,000 | ¥1,100 | ❌ 差異あり |
| 数量 | 100個 | 100個 | ✅ |
場面5:在庫データ vs 棚卸結果
システム上の在庫数と、実地棚卸の結果を比較。
| 商品 | システム | 実地 | 差異 |
|---|---|---|---|
| 商品A | 100個 | 98個 | -2個 |
| 商品B | 50個 | 50個 | 0 |
つまり、「Aの表とBの表を見比べて、間違いがないかチェックする」。これが突合せの正体です。
「照合」と「突合せ」の違い
よく似た言葉に「照合(しょうごう)」があります。
比較表
| 項目 | 照合(しょうごう) | 突合せ(つきあわせ) |
|---|---|---|
| 比較対象 | 1対1 | 1対多、多対多 |
| ニュアンス | スマートな確認 | 泥臭い作業 |
| 例 | パスワード照合、本人確認 | 大量のリストの照合 |
| イメージ | 🆔 vs 👤 | 🧾🧾 vs 📦📦 |
| 英語 | Verification | Matching / Reconciliation |
使い分けの例
照合の例:
- パスワードの照合
- 本人確認書類の照合
- 署名の照合
突合せの例:
- 500件の請求書と発注書の突合せ
- 月次の帳簿と通帳の突合せ
- 売上リストと入金リストの突合せ
「照合」はスマートな確認作業、「突合せ」は大量の書類と格闘する泥臭い作業というイメージです。
突合せ作業が「辛い」5つの理由
理由1:表記揺れの罠
Excelやシステムは正直です。「株式会社ABC」と「(株)ABC」は、人間には同じに見えても、コンピューターには「別の会社」として扱われます。
| データA | データB | 人間の判断 | システムの判断 |
|---|---|---|---|
| 株式会社ABC | (株)ABC | 同じ | 別物 |
| 山田太郎 | 山田 太郎 | 同じ | 別物 |
| 10,000 | 10000 | 同じ | 別物 |
| ABC | ABC | 同じ | 別物 |
これを見つけるために、わざわざ目視でチェックしたり、データを修正(クレンジング)したりする必要があります。
理由2:データ量が多すぎる
数件なら良いですが、月に数百件、数千件のデータを目視でチェックするのは限界があります。
| チェック量 | 所要時間 | 精度 | 疲労度 |
|---|---|---|---|
| 10件 | 10分 | 高い | 低 |
| 100件 | 2時間 | やや低下 | 中 |
| 500件 | 8時間 | 低下 | 高 |
| 1000件 | 2日以上 | 大幅に低下 | 極めて高 |
人間は疲れるとミスをします。でも、経理のミスは許されません。
理由3:VLOOKUP関数の限界
「ExcelのVLOOKUP関数を使えばいい」とよく言われますが、これも万能ではありません。
よくある問題:
- 列がズレればエラー
- 全角半角の違いで
#N/Aが大量発生 - 数字が文字列として保存されている
- 余計なスペースが入っている
- 結局最後は目視確認
理由4:担当者依存(属人化)
「突合せの手順は○○さんしか知らない」
複雑なExcelマクロや独自ルールが属人化し、担当者が休むと業務が止まる。
理由5:精神的なプレッシャー
「1件も見落としてはいけない」というプレッシャー。月末になると胃が痛くなる経理担当者も少なくありません。
突合せの方法:4つの選択肢
選択肢1:アナログ(手作業)
定規と赤ペンを持って、紙でチェック。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 準備不要 | 時間がかかる |
| 直感的 | 見間違いが起きる |
| — | 疲れる |
向いている場面:件数が少ない場合(10件以下)
選択肢2:Excel関数
VLOOKUPやXLOOKUPで自動照合。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 計算が速い | 表記揺れに弱い |
| コスト低い | メンテナンス大変 |
| 関数スキルが身につく | エラー調査に時間がかかる |
向いている場面:データがきれいな場合
選択肢3:Excelマクロ(VBA)
独自のマクロで自動化。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| カスタマイズ自由 | 作れる人が限られる |
| 複雑な処理も可能 | 属人化リスク |
| — | メンテナンスが大変 |
向いている場面:繰り返し同じ処理をする場合
選択肢4:AI自動化(New Standard)
AIが「意味」を理解してマッチング。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 表記揺れ自動吸収 | ツール導入必要 |
| 準備不要 | — |
| 圧倒的に速い | — |
| 属人化しない | — |
向いている場面:表記揺れが多い、件数が多い場合
AIによる突合せの自動化
なぜAIだと楽なのか?
最大のメリットは**「曖昧さ(Fuzzy Match)」を許容できること**です。
| 比較 | 従来(完全一致) | AI(曖昧一致) |
|---|---|---|
| 「株式会社」がないとどうなる | エラー | 会社名が似ていれば一致 |
| 全角半角が違うと | エラー | 自動で同一と判断 |
| VLOOKUPの結果 | #N/A | 自動で合致 |
VLOOKUPで#N/Aだったデータの9割が、AIなら自動で合致します。
具体例
| データA | データB | Excel | AI |
|---|---|---|---|
| 株式会社ABC | (株)ABC | ❌ | ✅ |
| 山田 太郎 | 山田太郎 | ❌ | ✅ |
| ¥10,000 | 10000円 | ❌ | ✅ |
| ABC Corp | ABC Corporation | ❌ | ✅ |
Totsugoの使い方
- 突合せしたい2つのファイルをドラッグ&ドロップ
- AIが自動でマッチング
- 金額のズレや不一致だけを教えてくれる
あなたは、AIが見つけられなかった「本当に確認が必要な例外」だけをチェックすれば良いのです。
導入効果の試算
Before:目視での突合せ
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 月間突合件数 | 500件 |
| 1件あたり時間 | 2分 |
| 月間合計 | 約17時間 |
After:AI導入後
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| AIが自動処理 | 450件(90%) |
| 人間が確認 | 50件(10%・例外のみ) |
| 月間合計 | 約1.5時間 |
削減効果:月15時間以上(90%削減)
よくある質問
Q. AIが間違えたらどうなる?
A. AIの判定に自信がない箇所は「要確認」としてフラグが立ちます。最終確認は必ず人間が行うので、見落としリスクはむしろ減ります。
Q. どんな形式のファイルに対応している?
A. 現在はPDF形式に対応しています。請求書、納品書、発注書などのPDFをアップロードできます。
Q. 既存のワークフローを変える必要がある?
A. いいえ。Totsugoは突合せに特化したツールなので、既存の業務フローを変えずに導入できます。
Q. セキュリティは大丈夫?
A. データは暗号化して処理され、処理後は即座に削除されます。
まとめ
「突合せ」とは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 読み方 | つきあわせ / とつごう |
| 意味 | 2つのデータを比較して整合性を確認 |
| 照合との違い | 大量データの泥臭い作業 |
突合せが辛い理由
- 表記揺れの罠
- データ量が多すぎる
- VLOOKUP関数の限界
- 担当者依存(属人化)
- 精神的プレッシャー
解決策の比較
| 方法 | 推奨度 | 理由 |
|---|---|---|
| 手作業 | △ | 時間がかかる |
| Excel関数 | ○ | 表記揺れに弱い |
| Excelマクロ | ○ | 属人化リスク |
| AI自動化 | ◎ | 表記揺れ吸収、属人化なし |
言葉の意味を調べたこの機会に、作業のやり方そのものを見直してみませんか?