突合(とつごう)とは?意味・やり方・効率化|経理の完全ガイド
突合(とつごう)の意味から、Excel VLOOKUPを使った手順、AIによる最新の自動化手法まで網羅。経理担当者が知るべき消込・照合のすべて。
「突合(とつごう)ってよく聞くけど、正確にはどういう意味?」 「VLOOKUPでやっているけど、もっと楽にならない?」
この記事では、突合の基本から実践的なやり方、最新のAI自動化まで、経理担当者が知るべきすべてを解説します。
突合(とつごう)とは?
基本的な定義
突合(とつごう) とは、請求書と納品書、帳簿と通帳など、2つの異なるデータを照らし合わせて、内容の整合性を確認する作業のことです。
突合:複数のデータソースを比較し、一致・不一致を判定するプロセス
経理の実務においては、「消込(けしこみ)」や「照合(しょうごう)」の前段階として、データ内容が正しいかを判定する最も重要なプロセスです。
読み方
| 読み方 | 使用場面 | フォーマル度 |
|---|---|---|
| とつごう | 会計・監査・システム | 高い |
| つきあわせ | 日常会話 | 中程度 |
現場では「とつごう」と読むのが無難です。「つきあわせ」でも間違いではありません。
漢字の成り立ち
- 突:つき出す、ぶつける
- 合:合わせる、一致させる
2つのデータを「ぶつけて合わせる」イメージです。
突合の関連用語
類似用語の比較表
| 用語 | 読み方 | 意味 | 使用場面 |
|---|---|---|---|
| 突合 | とつごう | 2つのデータの整合性確認 | 請求書と納品書の比較 |
| 照合 | しょうごう | 1対1の確認 | パスワード確認、本人確認 |
| 消込 | けしこみ | 一致したデータを処理済みにする | 売掛金の消込 |
| マッチング | — | データを対応させる | システム用語 |
| Reconciliation | — | 英語での突合 | 外資系・グローバル企業 |
3ウェイマッチング
購買において、3つの書類を突合する方法:
| 書類 | 確認内容 |
|---|---|
| 発注書(Purchase Order) | 何を、いくつ、いくらで頼んだか |
| 納品書(Receiving Report) | 何が、いくつ届いたか |
| 請求書(Invoice) | いくら請求されているか |
この3つが一致して初めて支払いを行う。
突合の具体例
例1:請求書と納品書の突合
取引先から届いた請求書と、実際に届いた商品の納品書を比較。
| 確認項目 | 請求書 | 納品書 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 品名 | 商品A | 商品A | ✅ 一致 |
| 数量 | 100個 | 100個 | ✅ 一致 |
| 単価 | ¥1,000 | — | 契約書で確認 |
| 納品日 | 1/15 | 1/15 | ✅ 一致 |
例2:帳簿と通帳の突合(銀行勘定突合)
会社の帳簿残高と、銀行の通帳残高を比較。
| 日付 | 帳簿 | 通帳 | 差異 | 原因 |
|---|---|---|---|---|
| 1/31 | ¥1,234,567 | ¥1,234,017 | ¥550 | 振込手数料 |
→ 差異の原因を調査し、必要に応じて仕訳を追加
例3:売上データと入金データの突合(消込)
売った商品の代金が、ちゃんと振り込まれているか確認。
| 請求 | 入金 | 判定 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ¥100,000(A社) | ¥100,000(カ)エーシャ) | ✅ | 表記揺れ |
| ¥50,000(B社) | — | ❓ | 未入金→督促 |
| ¥30,000(C社) | ¥31,000 | ❌ | 過入金→確認 |
例4:在庫データと棚卸結果の突合
システム上の在庫数と、実地棚卸の結果を比較。
| 商品 | システム | 実地 | 差異 | 対応 |
|---|---|---|---|---|
| 商品A | 100個 | 98個 | -2個 | 棚卸減耗処理 |
| 商品B | 50個 | 50個 | 0 | OK |
| 商品C | 30個 | 32個 | +2個 | 原因調査 |
例5:クレジットカード明細と経費精算の突合
カード会社からの明細と、従業員からの経費申請を比較。
| 明細金額 | 申請金額 | 判定 |
|---|---|---|
| ¥5,000 | ¥5,000 | ✅ |
| ¥3,000 | 申請なし | ❓ 私的利用? |
突合の3つの手法
手法1:目視・手作業(アナログ)
紙の請求書と納品書を机に並べて、マーカーでチェック。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 準備不要 | 時間がかかる |
| 直感的 | 見間違い(ヒューマンエラー) |
| — | 疲れる |
| — | 大量データに不向き |
向いている場面:月に数件程度の処理
手法2:Excel関数(VLOOKUP / XLOOKUP)
データをExcelに入力し、関数でマッチング。
=VLOOKUP(A2, Sheet2!A:D, 4, FALSE)
| 引数 | 意味 |
|---|---|
| A2 | 検索する値 |
| Sheet2!A:D | 検索範囲 |
| 4 | 返す列番号 |
| FALSE | 完全一致 |
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 計算が速い | 表記揺れに弱い |
| コスト低い | 数式のメンテナンス必要 |
| 多くの人が使える | エラー調査に時間がかかる |
課題:「株式会社」と「(株)」の違いだけで#N/Aエラー。結局目視確認に戻るケースが多発。
手法3:AI自動化(New Standard)
AIがデータの「意味」を理解してマッチング。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 表記揺れ自動吸収 | ツール導入必要 |
| 準備不要 | — |
| 圧倒的に速い | — |
| 疲れない | — |
なぜ今、「AI突合」なのか?
従来システムの限界
ERPや会計ソフトは、厳密なマスタ設定が必要でした。「得意先コード」が一致しないと突合できなかったのです。
| 問題 | 詳細 |
|---|---|
| マスタ登録が必要 | 新規取引先は事前設定必須 |
| 完全一致のみ | 1文字でも違えばエラー |
| 柔軟性がない | フォーマット変更に弱い |
AIの強み:「あいまい一致(Fuzzy Match)」
| データA | データB | 従来 | AI |
|---|---|---|---|
| 株式会社ABC | (株)ABC | ❌ | ✅ |
| iPhone 15 Pro | iPhone15Pro | ❌ | ✅ |
| 10,000個 | 10000 | ❌ | ✅ |
| ABC Corp | ABC Corporation | ❌ | ✅ |
| 2026/1/15 | R8.1.15 | ❌ | ✅ |
人間が行っていた「これくらいは同じだよね」という判断をAIが代行。突合作業の9割を自動化できます。
AIの判断プロセス
- 構造理解:PDFやExcelの中身を解析
- 項目抽出:日付、金額、取引先名などを認識
- 意味理解:「(株)」=「株式会社」と判断
- マッチング:対応するデータを紐づけ
- 差異検出:不一致箇所をハイライト
Totsugoによる突合の自動化
特徴1:マスタ設定不要
アップロードするだけで、AIが自動で判断。事前の設定は一切不要です。
| 従来のツール | Totsugo |
|---|---|
| 取引先マスタ登録必須 | 不要 |
| フォーマット定義必須 | 不要 |
| 列のマッピング設定 | 自動推論 |
特徴2:表記揺れ自動吸収
「(株)」と「株式会社」、「ABC」と「ABC」を同一と判断。
| 表記A | 表記B | 判定 |
|---|---|---|
| (株)ABC | 株式会社ABC | ✅ 同一 |
| ABC | ABC | ✅ 同一 |
| ¥10,000 | 10000円 | ✅ 同一 |
特徴3:Enter連打で完了
- PDFをアップロード
- AIが自動で突合
- 一致したものはEnterで承認
- 不一致だけを確認
特徴4:学習する
使えば使うほど、あなたの会社のルールを学習。同じ判断を2回聞くことはありません。
現在対応している機能
| 機能 | 対応状況 |
|---|---|
| PDF×PDF突合 | ✅ 対応 |
| COREC→freee転記 | ✅ 対応 |
導入効果の試算
Before:手作業での突合
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 月間突合件数 | 500件 |
| 1件あたり時間 | 2分 |
| 月間合計 | 約17時間 |
| 年間合計 | 約200時間 |
After:AI導入後
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| AIが自動処理 | 450件(90%) |
| 人間が確認 | 50件(10%) |
| 月間合計 | 約1.5時間 |
| 年間合計 | 約18時間 |
削減効果:年間182時間(90%削減)
世界標準は「Reconciliation」
外資系企業やグローバルな会計システムでは、突合のことを**Reconciliation(リコンシリエーション)**と呼びます。
単に「合わせる」だけでなく、「あるべき姿と現状の差を埋めて、一致させるプロセス全体」を指す言葉です。
| 日本語 | 英語 |
|---|---|
| 突合 | Matching / Reconciliation |
| 照合 | Verification |
| 消込 | Clearing |
| 銀行勘定調整表 | Bank Reconciliation Statement |
突合ミスを防ぐために
突合はお金に関わる重要な業務です。ミスは許されませんが、人間である以上ミスは起きます。
よくあるミス
| ミスの種類 | 影響 |
|---|---|
| 見落とし | 未払い・過払い |
| 二重処理 | 二重支払い |
| 金額の読み間違い | 差額発生 |
対策
重要なのは「気をつける」ことではなく、**「ミスが起きない仕組み(AI)を使う」**ことです。
| 対策 | 効果 |
|---|---|
| ダブルチェック | △(2人分のコスト) |
| チェックリスト | △(形骸化リスク) |
| AI自動化 | ◎(ミスゼロ) |
まとめ
突合とは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 読み方 | とつごう / つきあわせ |
| 意味 | 2つのデータの整合性を確認 |
| 目的 | 差異の発見、ミスの防止 |
突合の3つの手法
| 手法 | 表記揺れ対応 | 速度 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| 目視 | ○ | × | △ |
| Excel | × | ○ | ○ |
| AI | ◎ | ◎ | ◎ |
結論
- **突合(とつごう)**は、2つのデータの整合性を確認する経理の要
- Excel(VLOOKUP)は便利だが、表記揺れに弱く限界がある
- 最新のAIツールなら、表記揺れを吸収し作業時間を劇的に短縮
関数を組む時間すら惜しい忙しい月末に、ぜひTotsugoを試してみてください。